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ガキャャャャャ
豪快にドリフトをしながら学院の入り口付近にバイクを停める。
ゼロ「ふぅ、間に合った~」
カナメ「あと10分しかありません。急ぎましょう」
二人はバイクから降り、大きな校舎へと走っていった。
校舎に入ってすぐ、目的地である学院長室が見つかった。
コン、コン
?「どうぞ」
低く落ち着いた声がドア越しに響く。
ゼロ「失礼します」
カナメ「失礼いたします」
中にはいると、髭を蓄えた初老の男が座っていた。
?「初めまして、ゼロ・ルクス君。儂はカイ・リンガーと言う死に損ないだ」
自らを死に損ないと言う初老の男・カイ。どう見ても元気が有り余っているじいさんだ。
ゼロ「……殺そうか? ご所望の死に方があればそうしますけど」
至って普通に返すゼロだが、それを聞いたカイが豪快に笑い出す。
カイ「ガハハハハ! 伊達に殺戮鬼などとは呼ばれてない、と言うことかな?」
ゼロ「俺の事を知ってて転入を許可するのか?」
カイ「ああ、知っているとも。ライガから聞いているしな……ん?」
そこでようやくカナメに気付いたのか、カイは不思議そうに彼女を見る。
カイ「ゼロ君。彼女は誰だい?」
ゼロ「ん? ああ、こいつはカナメ。俺の相棒だ」
半歩後ろに立っていたカナメが前に出る。
カナメ「私は、カナメ・クロフォードと申します」
ゆっくりと頭を下げる。
ゼロ「こいつも通わせたいんだけど、いいですかね」
カイはしばし考える素振りを見せると、
カイ「わかった、許可しよう!」
カナメ「ありがとうございます」
カイ「制服は保険医の先生に用意させよう」
そう言うと、保険医を呼び出しカナメを連れて行った。
カイ「さて、君のクラスだがこの学院は学年ではなく実力でクラス分けをしている。君達は特体生クラスだ」
ゼロ「ハァ!? ちょっ、いいですか?」
カイ「なんだい?」
落ち着いた様子で返す。
ゼロ「俺は魔力が無いんだぞ!! なんで特体生なんだよ!!」
カイ「だからこそだ、って言われなかったかい?」
ゼロ「………」
カイはライガと同じ事を言いながら話を続ける。
カイ「まぁ、行ってみれば分かるよ」
ゼロ「わかりました」
ゼロは渋々頷いた。
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