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カイ「さて、カナメ君も戻ってきたし担任の教師を呼ぼうか」
戻ってきたカナメは黒い制服を身に纏い、穿きなれない短いスカートに戸惑うような仕草を見せている。
コン、コン
カイ「どうぞ」
?「失礼します」
金髪の若い女の人が入ってきた。
カイ「彼女は君達の担任、アイル・リンガー。儂の孫だ」
アイル「アイル・リンガーです。よろしく」
ゼロ「ゼロ・ルクスです」
カナメ「カナメ・クロフォードと申します」
それぞれ挨拶を交わす。
アイル「男の子……ですよね?」
アイルは、いきなりゼロにそんなことを訊いてきた。
ゼロ「当たり前です、どう見ても男でしょう?」
カナメ「中性的で童顔ですし、声も低くないですから仕方ないですよ。……可愛いですし」
最後にボソッと可愛いを付け足すカナメ。
確かにゼロの容姿は中性的で、実年齢よりいくつか幼く見える童顔。そのため、カッコいいと言うよりも可愛いの方が合っている少年である。本人は嫌がるが……
しかも線が細くあまり身長が高くないためか、たまに女性と間違えられる。
ゼロ「まぁ、あとでカナメには制裁を加えるとして」
カナメ「それはちょっと……」
カナメの小さな呟きが聞こえるが、サラッと無視される。
ゼロ「アイル、早く教室へ行きたいんだけど」
アイル「あ、はい。では行きましょう」
ゼロと少し沈んだ様子のカナメは、アイルのあとをついて学院長室を出ていった。
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