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ジオが王宮に戻ると、アスクとティナが駆け寄ってきた。
アスク「伯父様!! アーくんは、アーくんは!!」
ティナ「アーちゃんは大丈夫なの!?」
ボロボロ涙を流し、鼻を啜りながら聞いてきた。
ジオ「部屋に戻ったら話すから、おいで」
出来るだけ優しく声をかける。
二人はコクン、と頷くとジオについてリビングへと向かっていった。
ジオ「みんな、よく聞いてくれ」
リビングには、アスクとティナ以外にもファイ、そして使用人たちが集められた。
ジオ「只今の時刻を持って、アスク・ファ・ラルト、ティナ・ファ・ラルトの両名を王位継承者候補とする!」
その言葉を聞き、辺りが騒然としだす。
ファイ「なっ!? それはどういうことだ!!」
ファイはジオに掴みかかる。
ジオ「そのままの意味だ」
無表情でその手を払いのける。
ファイ「それでは……それではアヴェルが死んだことになるのだぞっ!!」
ジオ「そうだ、アヴェルは死んだ」
ジオは無表情を貫き通し、足早にリビングを出て行った。
アスク・ティナ「うっ、うぅっ、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
二人の慟哭が辺りに響きわたった。
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