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「かっこいいー…」 思わず口に出していた。後ろでサクヤさんは吹き出していた。 「まいったまいった。業務中に店抜け出すなんて、こりゃー減給だな」 サクヤさんはそう言いながらも、口元は緩んでいた。 「あの女の子って誰なんですか?」 「さあね?ヒナタに今度聞いてみ?」 「ふぅーん…」 「まあ、恋ってやつだよ」 サクヤさんはそう言ってキッチンに向かっていった。 ヒナタさんが帰ってきたら絶対に問いただしてやろう。 だからヒナタさんがんばって。 心でヒナタさんに念を送りながら、俺は仕事に戻っていった。
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