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冷たい空気を吸い込み、電車に乗った。 ヒナタの家から電車で3駅の場所にタケの家はあった。 電車の中は混み合っておらず席は空いていたが、私は何となく電車のドア付近に立つことにした。 電車の音 アナウンスの声 カップルの話し声 赤ちゃんの鳴き声 電車の中で聞こえるいろんな音。耳鳴りは無く、私の耳は素直に音を受け止めていた。 電車のドアに寄りかかり、窓の外を見る。 通り過ぎる風景の中、飛び込んできた場所。 子供の頃、タケと遊んだ河原。 ライブハウスの帰り道手をつないで並んで歩いた。 .
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