俺と幼なじみの女の子Ⅱ

俺と友と文化祭

なんだかテーマパークに来たみたいな感覚だ。

「裕大おにーちゃん。今からどこに行くの？」

「そうだなぁ」

ポケットから携帯を取り出してメール画面を見る。

「まずは合流だな」

「ごーりゅー？」

受信メールを確認して再度携帯をポケットにしまい歩き出す。

知り合いがいないわけではなくここにはかつての旧友が通っている。

そいつからの待ち合わせメールだ。一緒にいる方が校舎の全体を把握することもできる。

向かう場所は、体育館の裏手。

ヒナと共に歩き目的地へ。壁にもたれかかり腕を組んでいる男子高校生。

そいつはこちらを見ると声を上げた。

「よっ、裕大。久しぶり」

「だな」

背の高さは俺とほぼ同じ。笑顔が似合うナイスガイ。

夜島録（やじま ろく）、通称ロク。

俺の中学時代の親友の一人だ。