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「とりあえず部屋から出な。俺は今から着替えるんだ」
「そのためのっ! 双眼鏡なんだよ」
ふふんと自信あり気に胸を張る。
「ほらほら、早く出る出る」
「あーん、もう」
紫音を引きずって部屋の外にほおり出す。コテンところげた瞬間に白い布が見えたようだが気にしない。
扉を閉め切り、いざ着替えを再開しようとすればまた同じ視線を感じた。
よく見れば閉めたはずの扉が微妙に開いてるじゃないですか。
「やめんか」
「あたしそんなにハァハァしてないもん」
絶対してるだろ。
「いつまでも覗きしてるんなら一緒に学校行ってやんないからな」
「あっ、トイレ行きたくなっちゃった。ちょっと借りるね」
紫音は一目散に逃げ出した。トイレというのもおそらく嘘だろう。
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