第二次淡路島戦闘

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日本の警察が誇る、最強の特殊部隊SAT(Special Assault Team) 重大事件時に出動するこの特殊部隊は本来、少人数の犯人グループに対して対応するために作られた部隊である。 しかし、そこに落とし穴があった。 SATは多対多と言うシュチュエーションの対応策が乏しいのだ。 実際、目の前のSATは多人数の犯人グループに対して苦戦していた。 そして、SATの使用する重火器はMP5A3、使用する弾薬は9mm弾。 一方犯人グループの火器はAK-47やM14など、使用する弾薬は7,62mm弾。 果てはM2重機関銃までも見える。 明らかにSATの方が威力不足だった。 そして一番重要なのは――訓練と実戦は違うと言うこと。 訓練では人型のターゲットを撃つが、実戦では生身の人間を撃つ。 技術の問題ではなく、精神面の問題なのだ。 いくら技術が高い特殊部隊とは言え、精神面まで屈強であると言う訳ではないのだ。 銃撃戦の最中、ストレスが急激に蓄積し、PTSD(Post-Traumatic Stress Disorder 心的外傷後ストレス障害)を発症、パニック状態に陥る。
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