第二次淡路島戦闘

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「君、大丈夫か!?」 「えと・・・・あの・・・・」 その呼びかけに雪は返事ができなかった。 「軽装甲機動車をこっちによこせ!」 バラクラバを脱ぎ捨てて叫ぶ隊員は、飛び交う銃弾の中、必死に雪を守ってくれていた。 あの時のあの隊員の顔は一生忘れない―― ********** 忘れられない顔が目の前にあった。 あの時と同じ、日本軍の迷彩服を来た、あの隊員―― 雪を救出してくれた隊員が、ダットサイトの照準の先にあった。 あの時と同じ、M4SOPMODを持った、あのSOG隊員。 それが今、雪の敵となって目の前に立ちふさがっていた。 「そんな・・・・なんで――」 無意識のうちに雪はSCARライフルを下ろしていた。
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