第一章

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歩いて5分ほどした後、二人は3-Sと書かれた札が掲げられている教室の前にいる。 時刻は夕方なので、廊下には夕日が差し込んでいて、世界を朱色に変えている。 「じゃあ、呼んだら入って来てくれ 後、『あれ』抜かるなよ?」 ゴウは『あれ』を強調して怪しく笑っている。 「任せておけ」 レイも同じ様に怪しく笑う。 それを確認した後、ゴウは教室に入って行く。 「お~し、席着け~! 今日は大ニュースがあるぞ」 ゴウの大ニュースと言う単語を聞き、今までざわついていた教室は静かになった。 「その大ニュースとは……… 編入生だ~!」 「「「ウワァァ~!!」」」 教室に割れんばかりの叫びが上がる。 「男か?女か?」 一人の生徒叫びながら聞いた問いに教室は一瞬で静かになった。 皆が気になるのだろう。 ゴウはニヤリと笑いながら答えた。 「泣いて喜べヤロウ共!! 何と女の子だ!!しかも…とびっきりかわいいぞ」 「「「よっしゃ~!!」」」 今度は男子生徒のみの歓喜の叫びが轟いた。 「ヤロウ共!!かわいい子は好きか~?」 「「「ウォォオ!!」」」 「ヤロウ共!!かわいい子と付き合いたいか~?」 「「「ウォォオ!!」」」
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