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「出来たぞ~」
レイは、皿に盛り終わった料理を出した。
今日のメニューはカルボナーラのようだ。
「じゃあ、食ってくれ」
「「「「「いただきます」」」」」
それから6人は談笑しながら、食べ進む。
食べ終わった頃には、10時を過ぎていたため、シンとアル、フィルとマリオンは、自身の部屋に帰って言った。
レイの部屋には、レイとニアが残る形になった。
もうすぐ秋が訪れるのか、心地良い涼しさを感じる風をベランダで浴びながら、レイとニアは向き合っていた。
「今のレイは、本当に楽しそうだな」
突然、ニアが言った。
レイは少し笑いながら、答える。
「今は、笑顔の仮面を着けなくても笑える…
それは朔夜と、あいつらと…後はニアのおかげだ…」
レイは気恥ずかしそうに向き合った形から、体ごとずらし、そっぽを向く。
「感謝してるよ…
姉貴…」
小さな声だが、確かな感謝の言葉。
ニアを姉と呼んだのは初めての事だった。
「姉貴…か~
お姉様って呼んでもいいぞ」
ニアは、そんなレイをからかった。
「うっせ~よ
…早く帰って寝ろ」
ぶっきらぼうな物言いだが、照れ隠しのための言葉だと気づき、ニアは笑う。
「じゃあ、おやすみ」
ニアはそれだけを言ってベランダから、部屋に戻り、自身の部屋へと帰って行った。
「ああ…
おやすみ」
ぽつりと呟いた後、レイも寝るために部屋に戻って行った。
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