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「じゃあ、また明日」
「ああ、また明日」
ゴウの挨拶にレイは同じ様に返して、学園の寮に向かった。
歩くこと20分…
レイは寮の前に立っていた。
どこに持っていたのか漆黒のローブを身に纏っている。
「寮まで広いって…」
半ば呆れながら、寮に入って行く。
「貴方は誰?」
入ってすぐに、そんな問いが聞こえた。
レイは声のした方を見ると、そこには、清楚な雰囲気溢れる、長髪の女性がホウキを持って立っていた。
「貴方は誰ですか?」
答えが遅かったからか、二度聞かれてしまった。
しかし、その声音<コワネ>は咎める様子ではなく、柔らかかった。
「編入生のレイです」
被っていたフードを取り、答える。
「あら?編入生の方は男性だった筈ですが?」
その女性はレイを女子生徒だと思っている様だ。
それに対し、レイは苦笑してしまう。
「どうかなさいました?」
「いえ…なんでもありません
それと、俺は男ですよ?」
「え?
…申し訳ありません」
レイが自身が男と言うと、少し呆然とした後、ペコリと頭を下げた。
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