第一章

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(レイさん…顔、近すぎですよ~ 恥ずかしくて死んじゃいそうです… でも、かわいかったな~) フィルは、管理人室に向かう道中、先程の出来事を思い出しながら、また顔を赤くしていた。 一方、レイも先程の事を考えていた。 (フィルさんに顔を背けられた… 俺…嫌われたかな…) フィルに顔を反らされたのは、自分が嫌われたためなのかと、落ち込んでいた。 そのまま、会話もなく、管理人室に着いた。 「あ、レイさんはそこに座って下さいね? 今、コーヒーだしますから」 「いえ、そんな…」 フィルの提案を断ろうと口を開くが、フィルがその先の言葉を遮り、口を開く。 「いいんです!女性と間違えてしまったんでお詫びの印ですから」 始めにあった清楚なイメージとは変わって、活発に言われた言葉に、レイは少し思案する。 「それじゃあ、いただきます」 断るのも失礼と感じたレイがそう言って椅子に座ると、フィルは満面の笑みになっていく。 「じゃあ、ちょっと待っててね?」 そういいながらカップを二つだし、コーヒーを注いでいく。 すると、辺りには香ばしいコーヒーの香りが立ち上った。 「はい」 「ありがとうございます」 レイは差し出されたコーヒーに口を着ける。
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