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「珠紀……?」
不意に足音が聞こえてもしかして珠紀?…とか思って振り向くと珠紀とは、全く別な人物がいた。
長身の男で学校の制服だと思われるそれをワイルドに着こなしてて、灰色がかった髪に赤みが強い瞳が一層目をひく
「こんな所で何をしてる?」
目の前の男に質問をされて俺は、今自分がこの男に見とれてた事に気付いた。
何見とれてんだ俺……
「妹を捜してるんだ…アンタ見なかった?」
「妹?……女か」
妹だから女に当たり前だろとか思っても…
男の赤い目にいつの間にか釘付けになる
「おい!」
ヤバッ…また見とれてた…
「…いッ!?」
男に呼ばれて我を取り戻すといきなり腕を掴まれた
「ちょっ……何すんだよ!!やめろ!」
俺の言葉を聞きいれる事もなく男は、俺の腕を掴んだまま俺の肩に顔を埋めてくる……
逃げようと思っても力が強くて逃げられない。
同じ男なのにこの力の差は、結構悔しい…
ってかこの男…何がしたいんだよ。俺の肩に顔を埋めたままずっと動かない…
しかも、その間男の髪の毛が首とかに当たってくすぐったい
「お前…何者だ?」
「は?」
何者だ?って聞かれても…俺的には、お前が何者だって聞きたいよ。
だって俺は……ふつ……
いや…俺は、普通の人とは違うってばーちゃんが言ってた
でも……何が違う?
「わからない…」
自然と口が開き『わからない』と言っていた
何で…ただ普通の人間だって言えばこの男から逃げられたのに
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