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「気をつけて」
マンションの下まで、母親と義父を見送った。
「今日は、ありがとう。楽しかった」
義父は、手を差し出した。
固く手を握りながら、俺は言った。
「これからも母をよろしくお願いします。俺は、ずっと側にいることはできないから…」
「あぁ、任せてくれ。卒業おめでとう」
中学3年のときに、2人目の父親が出来た。
はじめは戸惑いもあったが、1人で頑張っている母親にパートナーが出来てよかったと思った。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
笑顔で手を振ってくれる両親に、俺は幸せだった。
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