記憶のひとかけら1

8/9
前へ
/185ページ
次へ
「親父より格好いい?」 快は、俺が二十歳になったときに教えてくれた。 俺の親父に惚れていた。大好きだった。だから、俺を親父のように育てようと思った、と…。 「格好いいよ。アイツの何十倍も格好いい…」 そう言って、快は俺を力強く抱きしめた。 快は、今、どんな顔をしているのだろうか。 快に抱きしめられている俺は、快の表情を見ることは出来なかった。
/185ページ

最初のコメントを投稿しよう!

191人が本棚に入れています
本棚に追加