こんなに好きなのに…

7/19
前へ
/143ページ
次へ
……むかつく 自分のほうが一緒にいるからって あの人の… 井上さんの あの強気な態度が気に入らない 「……」 「あ、若林…もどっ「なんでお前勝手に居なくなった?」…は?」 「お前のせいで石田さんにお前と仲いいと思われたじゃねーかよ」 「…嫌なのか」 「当たり前だろ」 「……そうか」 「…?」 変な奴。 何時もなら言い返してくるのに… 「…若林」 「なんだよ」 「そんなに…石田君が好きなのか?」 「当たり前だろ……ってかなんでそんな事聞くんだよ?」 「いや、別に」 「あそ、変な奴。」 「……」 「…でも、石田さん鈍感でなかなか僕の気持ちに気づいてくれないんだよな」 「……若林も意外と鈍感だよな」 「はぁ!?…なんで俺が鈍感なんだよ?」 「…何もわからないだろ?」 「だから…何を?」 「なんでもない……若林、そろそろ収録が始まる、いくぞ…」 「え……うん?」 何でだろう… さっきの井上さんの言葉が出てきた “もう少し、春日さんに気ぃつかってあげれへんの?” …井上さんは 僕が知らない何かを知ってるんですか? …春日が俺に“鈍感”と言ったのにも関係あるのか? …くそっ、わかんねー 「…若林、行かないのか?」 あー 五月蝿いな お前のせいで 頭の中がごちゃごちゃになってきてんのに… 「…もしかして体調わるいのか?」 「なわけねぇだろ、五月蝿いな、すぐいくよ!」 「……すまん」 「……」 今のは…言い過ぎたか? まぁ、いい…よな 今は、仕事だけ… 仕事に集中しよう。 考えるのは 仕事が終わってからだ。 うん それからだ それからだ。
/143ページ

最初のコメントを投稿しよう!

403人が本棚に入れています
本棚に追加