こんなに好きなのに…

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仕事が始まって 井上と二人、いつもどうりに漫才をする。 『「どーも、NON STYLEです」』 「お願いします…どーも井上です!」 『どーも、全身真っ白なのも気になりますが、どっちかっちゅーと股上の浅さのほうが気になる石田です!』 「いや、浅いけどさ…」 いつもどうりに… やってるつもりや 隣にはイキリってる井上がいて 目の前には、見てくれてるお客さんがいて… 何も変わらんはずなのに 何かが違う気がして… 「……だから、俺がここでこういうねん」 やばいな 今は漫才中やのに 『………死ねばぁ?』 「何でそこまで言われなあかんねん!!」 余計な事ばかり考えて 集中出来んくなってる… 「…もうええわ」 『ありがとーしたー』 やっと、終わった 危なかった 考えすぎて ネタ忘れるとこやったわ… 『………ん?』 「…どうした?」 『あ、いや…今若林君と目があったような気がして』 「……また若林、ね」 『…井上?』 「…そんなに若林さんがええの?」 『なにいって…』 「…ごめん、なんでもない」 『井上、最近なんかおかしいで?』 「………」 『体調悪いん?それともなんかに怒ってる?』 「悪いわけ無いし ……………… ……怒ってもないよ」 ……今の間はなんなん? 『そか、あ、今日若林君と春日さん…三人で一緒に飲みに行くことになったんやけど…井上も行かん?』 「…三人で行けばええやん」 『用事でもあるん?ないやろ?』 「無いけど…」 『ならええやん、井上いたら落ち着くし』 「落ち着くって…なんやねん」 『なんでもええやん…あー、今夜が楽しみやなぁ』 「…脳天気やな」 『誰がやねん』 「お前がや」 『えー何でや?』 「なんでもや」 変な井上やなぁ まぁ、みんなで飲みにいけるからええか。 ふー 楽しみやなぁ 『~♪』 「本間に、脳天気やな…」
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