そばにいて

こんなに好きなのに…

『はぁ…』

「帰ってきて溜め息ってどういうことやねん」

『あ…井上』

いたんや…

「いたんかみたいな顔やめぇ!」

『あ…ばれた?』

「ばれるわ、何年一緒にいると思ってんねん」

『そーやなぁ……なぁ、井上』

「なんや?」

『あー…昨日の事なんやけど』

「……」

『聞いてくれます?』

「…おん」

あー…ヤバい。
若林君の時より
緊張するかも…

『あのぉっ!』

「緊張しすぎや」

『…すまん』

「なんであやまんねん(笑)」

『いや…なんとなく(笑)』

「なんやねんそれ…」

『はは…すぅ～…はぁ～よし、言うで』

「おん…」

『…さっきな昨日の事。若林君に伝えてきたんや…』

「……」

『俺…断ってきた』

「…は?」

『せやから…断ってきた』

「…なんで断ってきたん」

『確かに

好きやで?
好きやけど…

それは友達としてやだから、断ってきた』

「…そか」

『反応うっすぅ』

「どう反応せぇと?」

『まぁそうなんやけど…で、ここから本題や』

「今のはなんやったんや!?」

『時間の無駄…』

「じゃあ言うなや!」

『ふは…
やっぱり楽しいわ

あんな、俺なよーわからんけど

井上のこと好きかもしれん』

「多分ってなんやねん」

『自分でもわからんけど、井上と同じ“好き”なんやと…思う//』

「お前本間やな!!あとで嘘でしたとか言わんなっ!!」

『いうかっ!!んな恥ずかしい事を///』

「ふは…マジでっ、嘘…ははっ」

『なんやねん、急にわらうなや気色悪い…』

「いや…無理やと思ってたから嬉しくて…」

『井上…』

「もー絶対離さへん」

『それはイヤやわ～』

「駄目や、イヤ言うても離さへん」

『ひっつくなや、はずいやんけ//』

「いやや…なぁ、石田、好きや、凄い好きや、大好きや。」

『何回もいわんでええ//』

「ずっとそばに…隣におってな?」

『しゃーないからおったるわ//』

なぁ井上
俺も好きやで

しゃーないから

ずっと
井上の隣で

笑っといてやるわ