転機

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城に着くと宵は泉水に言った。 「泉水、俺は行く。多分もう戻れないだろう」 「分かってる。ただ俺は必ず宵の傍に行く。待っててくれ。」 泉水が首から紺碧の勾玉を外し、宵に手渡す。 「有難う…泉水。」 宵は勾玉を首に下げ、広間へと向かう。 そこには数多くの女が居た。 皆、同様に敦盛が治めるこの鷺沼城(さぎぬまじょう)に女中として奉公に仕える者達だ。
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