転機

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「面を上げーい!」 数人の武士らが家来を引き連れ入ってくる。 規則や仕え事を説明される間、宵は横目で一番位の高そうな武士を探した。 宵も元は城主の子。 刀や袴から身分を見極めるのは造作も無かった。 ーあいつか。 部屋の後手でじっと様子を眺めている一人の武士が居た。 何としても取り入らないと。 その武士は振り返った宵の後姿をじっと見つめていた。
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