隠された過去

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「その時に宵と出逢ったんだったな」 兄を殺した敵の武将と思い、宵は切り掛かった。 「あの時にそなたを力ずくで奪い去るつもりだった」 兄上の忘れ形見。 そのまま誰にも悟られないように匿うつもりだった。 ーただあの時、家臣の者に切り付けられなければ。 泉水が助けに来た際に敦盛は右腕を切り付けられた。 その隙に泉水が宵を担いで逃亡してしまったのだった。
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