もう一つの姿

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「ここ最近の日照りで水不足なんじゃ」 「潅漑がうまく機能しとらん」 「作物不足で年貢調整をしてもらいたい」 「最近、四条で不審な動きがあるようじゃ」 「山賊が居て山越えできんのじゃ」 「東野では最近猪の被害がひどい」 「戦に使う火繩銃は大量に蓄えてある」 皆、口々に言うもんだから何が何だかさっぱり解らない。 敦盛は目を瞑ったまま紙に何かを書いている。 ー敦盛、大丈夫か? 農民達の壁に阻まれ、宵は敦盛に近付けなかった。 「よし!良いぞ!皆本当に良く聴取してくれた」 「頼みますぞ!将軍様!」 「お頼み申します!」 皆が口々に敦盛を称えた。
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