暗雲

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広間にはもう老中達が集まっていた。 「ではこれより作戦に入る。今回の参謀を勤めるのは元戸張の名将、陽炎殿だ」 ー大袈裟だからっ… 宵は自分が宵姫であるのがばれるのではないかと冷や汗をかいた。 ー出来るだけ低い声で… 「作戦の指揮を任された陽炎です。今回の戦場である京野塚の陣形について…」 新参者の陽炎に初めは戸惑っていた大名達も、並外れた統率力にみるみるうちに引き込まれて行った。 ーやはり宵には人を導く才能が有るな。 敦盛は背後からそっと宵を見守っていた。
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