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ピピピピピピ
と部屋中に鳴り響く目覚まし時計。僕は眠い体を起こして目覚ましに手を置いて止める。両手を上に上げて背を伸ばす。
「ん~」
目を擦りベットから降りると何かに足をぶつける。ふとそこに目をやると昨日のトランクが置いてある。僕はそのトランクを開けて中に入った人形をそっと抱き上げる。
「…綺麗だ。眼を開けたらどんな色をしているんだろう」
昨日と変わらず眼を閉じたままの人形。その人形を机の上に置くそしてトランクの中をみる。しかしトランクの中には何もなかった。
「…どうやったらこの人形の目開くんだろう…開かないのかなぁ」
そんなことを考えながら僕は人形を机に座らせたままにしてトランクを閉め部屋を出る。
カタッ
と人形の首が傾く
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