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あたしは満月の夜は必ずあのすすき野原に通ったの。月牙が独りぼっちでお月様を見ているのが可哀相だから付き合ってあげるの。
ある満月の夜、月牙があたしに、
『なんで満月の夜、ここにくるんだ?』
って聞いてきたから正直に答えたら、
『寂しいなんてことはないよ。』
だって。強がってるね。
月牙は九尾の狐の一族なんだって!
それならなおさら寂しいに決まってる!だってすごおく長生きしないと尻尾が割れないんでしょう!割れてからも長い間お月様見上げるんでしょう!ほらごらんなさい。
あたしがずっと付き合ってあげるからね。
あたしはそこらへんの猫族なんかじゃないわ。あたしはね!
『あたしは猫又の一族なんだから!ずっと付き合ってあげる!』
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