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家へと帰ってきたヨウヘイは無言で自分の部屋へ行き、ドアに手をかけた。
ガチャ…
「遅いよ~今から行くって行ったのに。」
中にいたのは電話の相手、幼馴染みのユウだった。
幼稚園から一緒にいる2人は親同士が仲がいいこともあり高校生になった今でも一緒にいることが多い。
ユウもヨウヘイを男と思っていないのか、部屋にきてくつろいで本を読んでいたりする。
今もまさにベッドに横になり新刊の小説を手にしていた。
「…お前俺がいないのに勝手に入ってんじゃねーよ。」
「別に汚すわけぢゃないしいいじゃん。」
本から視線をあげないユウにため息をついて、ヨウヘイは持っていたカバンを机においた。
「それいいだろ。読み終わったからもういいぞ。」
「本当?!やったぁ☆ヨウヘイの買う本はハズレがないね☆」
ユウは嬉しそうに笑って本にしおりを挟んで閉じた。
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