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「男じゃない~。」
ユウの言葉も普段なら別になんとも思わないだろう。
しかしさっきまで気のないモノであったが、女を抱いて自分の中の『男』を出してきたばかりなのに…
男じゃないだと…?
カチン!ときたヨウヘイはまた俯せになって小説を読んでいるユウに近付いた。
上半身の服は着ていない。
いきなり黙って近付いてきたヨウヘイに気付いたユウは驚いていた。
「ちょ、ちょっと…なに?」
「男じゃないなんて、なんでお前にわかんだよ。」
ベッドに右手をついて、ユウの上に覆い被さるように体重をかける。
ユウは迫ってくるヨウヘイの身体をグッと腕に力をこめて押し返すが、ヨウヘイはびくともしない。
力の弱いユウの細い腕を捕み、仰向けにする…
自分でもバカなことをしているのが分かっているのに、なぜか止まらない。
両腕を顔の横に押さえ付けて、不安そうな表情を浮かべるユウを見つめた。
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