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雄也は監視されていることは、勿論しらずのんきに空をみている。
「このまま、担任の所にいくのもめんどくせぇし、行かなくてもなんとかなるだろ、つかこの後授業かよ…めんどくせぇ」
雄也はガックリと肩を落とし、
またはぁ~とさっきよりも深いため息をつく、しばらく雄也は真剣な顔になり何かを考える。
あ~あ、つまんねぇ、それにダルイ…
……早退しよ。
そこからの雄也の行動は早かった。
校庭に行き門を越えようとする。
「どこに行くんだ?赤城ぃ~」
担任の城田が待ち伏せしていた。
「あ、どうも城田先生」
まじかよ、担任のあんたがなんでここにいるんだよ…。
「あ、どうも、じゃねえぇ!!来るように言っただろうが!!」
うるせーな、もっと静かに喋れよ。
「聞いていたんですけど、なんだか急に寒気がして、ケホッコホッ
雄也はわざとらしく咳をする。
「風邪か??赤城大丈夫か??」
頭大丈夫ですか~演技ですよ~。
こみ上げて来る笑みを抑え、さらに演技を続ける。
「はい、まぁ…大丈夫って言えば大丈夫なんですけど、ゴホッ帰ろうと思って」
「でもな、お前単位があと少しでやばいんだから、わかっているのか??」
「はい、わかってるんですが、ちょっと今日 ゴホッ帰ろうかと ゲホッ」
「ん~…わかった、明日は学校に来いよ!!今日はしっかり休んで早く治しなさい」
うんうんと城田は納得したように腕を組んで頷く。
雄也が一瞬ニヤリとする。
「はい、ゴホッ先生、ありがとうございます、さようなら」
「じゃーな赤城」
わざとらしい咳をしながら歩いていく
後ろで担任が、明日は学校に来いよ~とか言っているが、シカトだ。
雄也がご機嫌にいった。
「マジうけんだけど、城田のやつ」
「ん~……ウチ帰ってなにしよう??」
どうせなんもすることないしなぁ…。
一人だし、俺って寂しい奴…。
…駅前いってぶらつくか。
「なんか面白いことないかなぁ」
雄也は空を見上げる。
澄み渡ったあおい空、辺りには雲一つない、太陽がこれでもかっていうくらい輝いている。
「あっつ…」
雄也が上を向きながら歩いていく。
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