人生の転機?

2/5
前へ
/210ページ
次へ
  いつも通りの退屈な日々… 学校に通って… 授業に出て… 友達とバカなことを言いあって… そして3時限目… 俺は授業中に居眠りをしていた。 ってか、いつもの事だけど。 特に今は数学の授業で、口うるさい溝口(教師)だから余計だ。 溝口 『それじゃあ……。おい、姫倉ぁ!!起きんかぁぁぁぁっ!!』 美樹 『…………(-_-)zZZ』 溝口 『くっ…このガキっ……』 近くから怒声を浴びせても起きない美樹を見て、溝口は余計に怒ったんだろう。 顔を真っ赤にして、机に突っ伏している美樹を見下ろしている。 怒声を張り上げてから数十秒… 溝口は手に持っていた教科書を閉じ、それを筒状にしたあと、美樹の頭目掛けて思いっ切り振り下ろした。 バコッという音と同時に、美樹の頭が勢い良く上がった。 美樹 『いってぇなっ!!溝口、てめぇ何しやがる!!』 起きたと同時に文句を言う美樹。 どちらかと言うと、美樹が文句を言うのは筋違いなんだが…。 溝口 『ほほぅ…授業をまともに受けていない姫倉が文句を言うか…。いい度胸だ。』 溝口の背後に燃え盛る炎の背景が見え、ゴゴゴゴていう擬音まで聞こえてきそうな怒り具合。 しかし… 美樹はそんなことは気にせず、睡眠を邪魔された怒りを溝口にぶつけている。 美樹 『まぁ良いわ。邪魔者はもう帰るから後は御自由に。』 そう言った美樹は、鞄を手に取って椅子から立ち上がり、教室のドアへ歩いて行く。 溝口 『…ったく、最近の男はだらしがない…。』 小声で呟く溝口だったが、その言葉は美樹に聞こえていた。  
/210ページ

最初のコメントを投稿しよう!

640人が本棚に入れています
本棚に追加