始まり

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とにかく私に出来ることは、旦那を怒らせないようにすること。 出産するまで働くって決めてた(旦那が専業主婦を希望していた)から、お腹の子に気を遣いながらも朝から夜遅くまで働いていた。 朝は旦那のお弁当を作って、言われた時間ピッタリに起こしに行く。 少しでも早いと、頭を思いっきり叩かれて怒鳴られるから、時間はピッタリだ。 声もほどほどに。 なかなか起きないので大きな声で起こしたら、うるさい!と枕で倒れるほど叩かれたこともあったから。 たまに仕事をズル休みする日があった。 こんな日は本当に憂鬱になったね。 会社に休みの電話をするのは私。 熱がないのに発熱しました、すみません。 誰も死んでないのに、私の親戚が死にました、明日までお休みさせて下さい、すみません。 大人なのに、なんで自分で連絡しないんだろう? それに、嘘ついちゃダメって教わらなかったのかな? 少しくらいの熱でも学校を休んだことがなかった私。 社会人になってからは尚更、這ってでも仕事に行くのが責任と信じてたから、旦那の子どもみたいなズル休みは理解できなかった。 会社にだって分かっていたはずだ。 前もっての有給なんて使ったことないんだもん。 いつも突然に休む有給消化。 私が上司なら、責任ある仕事は任せない。 そんな旦那も、子どもが産まれたら、きっと変わる。 だって子ども好きだっていってたもん。 母親学級に、優しそうな旦那さんと参加している幸せそうな妊婦さんを見ながら、一人で沐浴指導を受けてる私はそう信じていた。
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