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「ねぇ、ママ?私…頑張るから見守っててね?」 ポンっ 私の肩に大きな手が乗って 振り返ると、パパがにっこり笑ってくれていた。 「羽奈、大丈夫。行っておいで」 優しいパパの笑顔に答えるように笑い返した 玄関先へ行き、鏡を見て最終チェック。 「行って来ます。…あれ?お兄ちゃんは?」 ふと気が付くと、お兄ちゃんの靴が見あたらない…。 「え?大分前に行ったぞ?」 「ぇえ~そんなぁ~…!?」 お兄ちゃんに置いて行かれた事を知り、私も急いで家を出た。 「行ってきま~す!」 足が遅いながらも、必死に走って学校に行った。 初日から遅刻なんて…嫌!! キーンコーンカー…… はぁ…はぁ… 一生懸命走った甲斐あって、ギリギリセーフで学校に入る事が出来た。
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