かくれんぼ

4/4
前へ
/6ページ
次へ
  今にも泣き出しそうなかごめの体にそっと手を回し、ぎゅっと抱き締めた。 強く、強く、もう離してなんかやらない。 「安心しろ……  お前がどこに居たって俺が絶対見つけてやるし、お前を一人残してどこかに行ったりしないから」  …ずっとそばにいるから。 「犬夜叉… ありがとう…」 あまりにも小さく弱々しいかごめの声が悲しくて、腕の力を強めた。 ──二度とこの女(ひと)の心に、闇が落ちませんように。 自分の中のぬくもりを感じながら、俺はそっと願った。  
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加