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『おい、おまえら席につけ。』
席について間もなく担任の七木田が入ってきた。
出席の確認と軽い連絡をする。
特に変わったことはなさそうだな。
『ー。じゃあ、今日も1日頑張れな。以上』
そういって教室を出ていった。
うぅ、頑張れる気がしねぇ。。
俺はひとつため息をついた。
………
とはいえ今さらグダグダ言っても仕方ないし。
とりあえずネガティブに考えるのはよそう。
そんなことを考えながら、ふと隣に目をやると、美紗が必死に数学の教科書とにらめっこしている。
………
暗記科目じゃないんだから、意味ない気がするが本人必死だからツッコむのはよそう。
一時限目の開始のチャイムが鳴る。
それと同時に松山が入ってきた。
『じゃあ、予告通り小テストやります。教科書しまって。今回難しめですが、平均点以下は追試ですので頑張ってください。特に運動部は部活に支障でますからね。』
と脅しをかけ、答案用紙を配る。
さてさてどんなもんかな。
俺は配られた答案用紙を見る。
………
難しいか、これ?
基礎の応用ばっかじゃねぇか。
単なるこけおどしか。
俺はさっさと答案をすませた。
さて、時間余っちまったな。
見直しも終わったし………
寝るか。
俺は頬杖をつきながら目を閉じた。
………
………
バシ!!
『っ痛……』
痛みで目が覚めた。
見ると松山が教科書片手に立っていた
『御剣さん、終わっても寝ないように』
『は、はい。ごめんなさい』
一応平謝りしておいた。
ちっ。
せっかくのいい気分を壊しやがって。
俺は再び頬杖をつきながら時計とにらめっこしていた。
しばらくしてようやく時間になった。
『はい、じゃあ答案を隣と交換して』
教室がざわめく。
俺は美紗に答案を渡そうと隣を見ると
美紗が涙目になっている。
『碧~、全然わからなかったよ~。。』
『まぁ、平均点とれればいいんだし。どうにかなるって』
あまりにも可哀想なので、フォローしておいた。
フォローになってるかはわからないけど。
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