♂第3話♀~知ってるようで未知なる世界~

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みんなあまり点数がよくなかったようで、教室は軽いお通夜状態である。 『はい、じゃあ平均点発表するぞ。平均点は…』 松山の発言に一同注目する。 美紗なんかは半泣きで祈るように手を合わせている。 よくみたら謙一も同じことをしていた。 お前もかよ!? 『平均点は29点。』 どっと溢れる安堵のため息と悲痛な叫び。 『はい、静かに。今回トップは御剣さんの48点。』 歓声があがり、みんなから注目される。 うぅ、あんまりこっち見ないで欲しい… この姿での注目は馴れてない。 『ギリギリ平均点以下だった人は平均点を釣り上げた御剣さんを恨んで下さいね』 俺に対しての歓声が軽いブーイングに変わる。 松山の野郎、居眠りしたの絶対根にもってやがる… 『平均点以下は3日後追試ですので、勉強しておくように。じゃあ、今日の授業はここまで』 ふぅ、一時限目は乗り越えたな。 『碧~、あとで数学教えてよ~。。』 『まぁ、私で教えれる範囲なら…』 『約束だよ。大会近いからあんまり休みたくないのになぁ。。』 そういや大会近いのか… こっちの世界だとレギュラーとれてるのかな? まぁ、あとで聞いてみるか。 俺は数学の教科書をしまって次の授業の準備をした。 余談だが謙一も撃沈していた。
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