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まぁ、今は部活に集中しなきゃな。
逸る気持ちを抑えながら準備にかかる。
そういや今日は誰と組まされるのかね
また梨穂子かな?
『碧っち、今日こそ教えてもらうかんね!』
考え事をしてる俺の後ろから桜が抱きついてくる。
『教えたいのは山々だけどさぁ、組み合わせ考えてるの私じゃないしねぇ』
抱きつく桜を振り払いながら答える。
『うぅ~。碧っちと柚葉っち仲いいんだから説得してよ~』
『それとこれとは話が別だよ。柚葉も理由があって組み合わせ考えてるだろうし』
『うぅ…。これは柚葉っちの陰謀だ!私と碧っちの仲を引き裂く気だ』
『そんなわけないでしょ!バカなこと言ってないで桜も準備しなさい』
『わわ!柚葉っち』
柚葉の登場に慌て後ろに隠れる桜。
『ほら桜、柚葉の言うこと聞かないと何されるかわからないよ~』
『は、はーい。行ってきまーす』
俺の脅し文句に桜は渋々準備にとりかかる。
『いやー、お前の名前だすと後輩が言うこと聞きやすくて便利だよなー。さすが…』
ごちーーーん!
そう言い終わるか終わらないかの内に柚葉のゲンコツ炸裂。
『いっ、痛っ……。まだ殴るの早くね?』
『桜に言った一言も引っ掛かったし、それになんか嫌な予感がした。』
『嫌な予感がしただけで殴るの反対。』
『じゃあなんて言おうとした?』
『う…。。まぁそれはいいじゃん』
『ほら、やっぱり殴って正解じゃん』
うぅ、暴力の正当化反対。
俺は頭を擦りながら部活の準備をした。
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