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『いただきまーす。うーん、やっぱりお姉ちゃんの料理は美味しい』
翠は嬉しそうにオムライスを頬張っている。
『もうちょっとゆっくり食べたら?』
俺の忠告を無視して食べ続ける、翠。
俺の言うことなどお構いなしのようだ。
『ところでお姉ちゃんは部活どうなの?』
オムライスを頬張りながら翠が聞いてきた。
『うーん、どうだろうね。レギュラー入れるか入れないかの微妙なラインって感じかな』
『テニスでは一年生からレギュラーのお姉ちゃんも弓道じゃ並なんだね』
『まぁ、テニスとは全然違うからね。』
『そうだよねぇ。』
翠がウンウンと頷く。
『でもそれは言い訳にしかならないからさ。レギュラー採った翠を見習って頑張るよ』
『そうそう。私を見習って頑張りなさい』
『調子のらないの』
そういって俺は翠のおでこに軽くデコピンをした。
翠はえへへと舌を出してみせた。
『さてと。じゃあ、私先にお風呂入ってくるね』
『はーい。あ、今日はお姉ちゃんと一緒に入ろっかな?』
『ば、ばかっ///何言ってるの!?』
『何そんなに焦ってんの?いいじゃん、女同士なんだし。問題なし♪』
お前がよくても、こちとら問題大有りなんだよ。
『お、お風呂ぐらいはゆっくり浸かりたいし』
『あー、何それ。私がいるとゆっくりできないってこと?失敬な。』
まぁ、それは本当だし。
『じゃあ、お風呂上がったら話しよーよ。テニスで聞きたいこともあるし』
『ハイハイ。わかったわかった』
二つ返事で頷く。
今日はやけに妹が絡んでくれる。
男の時も仲はよかったけど、今の方がもっと仲がいいって感じだな。
女同士のがやっぱり話易さがあるのかな。
そんなことを考えつつ、俺は風呂場に向かった。
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