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俺は風呂場につくなり脱衣場で服をさっさと脱いだ
『…しかしこの体で鏡をみるのは抵抗あるなぁ。』
鏡に写る女の子。
それは紛れもなく俺なのだが、俺であって俺ではない。
早く元に戻りたいな…。
俺はひとつため息をつくと風呂場に入った。
『くぅ~。やっぱり1日の締めは風呂だよなぁ。極楽極楽♪』
ネガティブな気持ちを一掃させてくれる気持ち良さ。
思わず鼻歌でも歌いたくなる。
『…こっちの世界の俺って結構スタイルよくね?出るとこはそこそこ出てるし、引っ込んでるとこは引っ込んでるし』
改めて自分の体を見てみる。
でもやっぱり照れクサイな///
『しかし胸がでっかいってのも考えものなのかもなー。これぐらいでも結構肩凝るし…。男の時は大きいことはいいことだ!…なーんて考えてたけど』
女になってなければわからないこと。
苦労がわかった気がする。
これはいい経験になる…のかもしれない…。
そんなことを考えながら俺は1人の時間を満喫した。
『ふぅ~。さっぱりした』
風呂に入って気分一新の俺は飲み物をとりにリビングに戻った。
『ずいぶん長かったね。』
翠に言われて時計を見るとかなりの時間が過ぎていた。
『あはは。気持ちよくてつい』
冷蔵庫のお茶を飲みながら答える。
こんなに長く入ったのは初めてかもしれない。
素に戻れる場所のひとつだしな。
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