第一章

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 そしてすぐさま担任の自己紹介が始まった。ナイス先生。 「今日から一年間君達の担任になる鈴木だ。よろしくな」  そしてそれから高校生活のなんたるか、とかいう話を5分程して、 「次は入学式だ。君達には体育館に向かってもらう。では、行こうか」  すぐに体育館に向かった。 * ――そして到着。  朝だからなのか、無駄に広いせいなのか、いや寧ろ両方だと思うが……とてつもなく寒い。 ヒーターとかはないのだろうか?  そう思ってすぐに溜め息をついた。  残念ながらありそうにない。いや、確実にない。この高校あまり設備良くないし。 「えー……皆さん。今日から我が校――」  ふと気付けば壇上には校長がいた。このくそ寒い中ご苦労なこった。あんたも頭が相当寒いことだろう、校長よ。 「君達はこれから――」  そうして俺は体育館の寒さと、校長のギャグの寒さとの見事なまでの波状攻撃に耐えつつ、校長の髪の毛の少なさと、話のネタの多さの反比例について計算していると、何者かに声をかけられた。 「ねぇねぇ、校長の話長いと思わない?髪の毛ないくせに、話は長いんだね」  誰だこいつ。 俺は隣の見知らぬポニテ女子に声をかけられていた。
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