飼う

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飼い主の元から逃げ出した。   不安と寂しさと怒りで狂ったあたしは 飼い主に噛みつき 暴れて色んなものを壊した。   『狂ってる』と飼い主はあたしを睨みつけあたしを傷付け あたしが壊したモノを優しく拾い上げて あたしを責めた。   その目が悲しくて悔しくてあたしは逃げた。     どうせ あたしは狂ってるから…大事にはしてもらえない。   飼い主は…飼い主じゃなくなった。     今となってはあの人が『飼い主』だったかも定かじゃない。
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