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壁
12歳の頃当時住んでた家は市内にあるちょっと良いマンションでした。
元々うちは母親と二人暮らしで風呂なしのアパート暮らしだったのですが一回り上の姉と当時の彼氏と甥とそのマンションに暮らす事になりました。
ずっと三畳六畳の古いアパート暮らしだったので綺麗で広いマンションでおまけに自分の部屋ができて私はすごく嬉しかったのです。
ちなみに私の部屋は母親の部屋の隣で壁一枚で仕切られてました。
そんなある日私と同じ歳の親戚の女の子が泊まりに来ました。
私達は久しぶりだったのと広い部屋で大はしゃぎをしていて年甲斐もなくかくれんぼをしていました。
その親戚の女の子が鬼で私は自分の部屋の机の下にかくれてました。
すると
バン!!
母親の部屋から壁を叩く音が聞こえてきました。
一瞬ビックリしたけどバレたのかなと思いでも部屋に来るまで待っていたのです。
すると…
バン!!
バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!
壁を何度も手のひらで叩く音がしてきました。
私は完璧バレてると思ったけどとりあえず待ってました。
そしたら今度は壁中を…
バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!バン!!
しばらく鳴りつづけていました。
私はとりあえず隣の部屋に行きその親戚の女の子のとこに行きました。
『ちょっと~さっきから壁中叩きすぎやし~笑』
『えっ?!今叩いてたのゅなちゃんとちゃうん?!』
『えっ?!私何もしてないし…私ずっとジッと隠れてたもん!それにこの部屋から叩く音してたし…』
『ちゃうよ!音はゅなちゃんの部屋から壁中叩く音聞こえてたんやで?!だからてっきりゅなちゃんかと思ってた…』
私達は無言になりその部屋を出ました。
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