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佳「悟!なにしてんの、早く帰ろうよ!!」
悟「ん、あぁ」
悟は眺めていた掲示板から目を離して佳奈の元へ歩き出した。
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悟と佳奈はいつもと変わりなく家路を歩きながら他愛もない話をしていた。と言っても話すのはほとんど佳奈で、悟はたまに口を挟むくらいだ。
佳奈が話を振る。
佳「ねぇ、さっき見てたのって桜高校のポスター?」
悟は、名前は覚えていないがさっきまで眺めていた高校のポスターを思い出した。
悟「あ?あぁ、あれね。」
佳「もしかして、そこ行きたいとか?」
悟「…姉ちゃんが行きたい高校だよ」
桜高校と言えば前に姉が行きたがっているのを聞いたことがある。
今年も残すところあと1ヶ月を切り、受験生である姉の美香は頭が良いのでそんなに頑張らなくてもいいのだが、どうせ合格するなら一番を取って入学式に壇上に上がりたいと、新入生代表を目指して熱心に勉強している。
悟はと言うと来年受験生になるが姉同様、両親からの遺伝でそこそこ勉強はできるので受験勉強は受験生になってからと考えている。
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