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「はぁはぁはぁ」
息を切らした鈴木はまだ近藤に押さえられていた
「離せよ」
「あぁわりぃ」
バツの悪そうにしていた近藤が手を離す
「あっ、おい、サトシ」
近藤に離された鈴木は俺の席の右後ろにある自分の席からカバンをひったくるように取ると
「シラケた。帰る」
そう言って俺の方へ向かってくる
「てめぇ敷島っつったな?」
座っていた俺のシャツの胸ぐらを掴む
「あ、あぁ」
変にドモってしまう
「余計な詮索したらてめえもただじゃおかねぇ」
どうやら脅しをかけてきたらしい
…そんなことするはずもないのに
「あぁ…しないよ」
鼓動が早くなっているのを悟られないように“早く離れろ”と思いながら言う
「ちっ」
鈴木は舌打ちするとジロッと俺を睨み付けて教室を出ていった
「おい、まてよサトシ」
近藤達も後を追うように出ていった
俺はと、言うと一連の出来事についていけずにぼーっと日が暮れ始めるまで自分の席に座っていた
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