7人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
軍事国家フレイアは、王家と12の騎士家によって支えられた国家だ。
12の騎士家全てが現王家が王家として相応しくないとした場合、王家は騎士家となり、13の騎士家の中で最も支持された騎士家が新たな王家となる。
13の騎士家による、玉座を求めての競合により、民の生活を守っているのだ。
また、騎士家と対等に意見を語る事が許されるのは軍人であった。
王家に対してのみ忠義を誓う軍人は、謂わば王の私兵でもあり、警察組織でもある。
故にフレイアは軍事国家なのだ。
騎士家・軍部は共に実力主義であり、戦闘能力や治世能力など、全てにおいて実力のみで判断される。
それは王家すらも。
そんな軍事国家であるフレイアにおいては、重要な大会である格闘大会。
格闘大会を一度でも制すれば、フレイアの軍部において、特別に少佐の地位を与えられるのである。
但し、その優勝者が18歳以上ならば。
18歳未満ならば、数年は家族と遊んで暮らせるだけの金額と王家からの記章を与えられるのだ。
記章を持つということは、士官学校に在籍する間、全ての学費、寮費は免除される。
軍部へと入り、出世すればスラム出身者でも成功できる。
そんなフレイアは、軍部に入りたい若者たちに向けて、士官学校という入口を設けた。
学部は3つ。
望めば、誰でも入学出来る基礎軍学部。
選抜試験を突破すれば入学出来る選抜軍学部。
そして、騎士家出身者が士官学校で学ぶ際に、選抜試験を上位で勝ち抜いた者たちと共に学ぶのが騎士軍学部。
騎士軍学部に入れば、成功は約束されたも同然。
選抜軍学部ならば、努力さえ惜しまなければ成功出来る。
基礎軍学部は、努力と才能を求められるのだ。
最初のコメントを投稿しよう!