*12 年越し

7/31
4103人が本棚に入れています
本棚に追加
/642ページ
「……望さん?」 「……あ…沖田さん…」 遠ざかるといっても、無意識にしたことだ。 だけど、沖田さんから見れば避けられたということになり、相手を傷付けたことになる。 「……ご、ごめんなさいっ!あの、その……悪気はなくてですね…!」 「……望さん、僕のことを思いきり避けましたね…?」 「ち、違います!いきなり沖田さんの顔が間近にあったから、驚いちゃって……だから、あの…」 「いいんですいいんです。僕のことが避けるほど嫌いなのでしょう?」 よよよと、沖田さんは大袈裟に両手で顔を覆い、肩を震わした。
/642ページ

最初のコメントを投稿しよう!