*12 年越し

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「……永倉さん、原田さん、藤堂さん?つまみ食いはよくないですよ?」 「い、いやぁ…俺らは毒味をしようと…」 「そ、そうだよ!つまみ食いなんて人聞きが悪いよ、望ちゃん!」 「私、毒なんて入れてませんからね?」 「いや、万が一ってこともあるだろうし。なぁ?」 「もう、我慢してくださいよ~…。もう少しで食べられますから、ね?」 私の言葉に、三人は肩を落として台所を去って行った。 やっぱり年が明けても皆変わらないな。 ちょっとおかしくてくすくす笑っていると、ちょうど斎藤さんが台所に入ってきた。 「早いな」 「あけましておめでとうございます、斎藤さん!」 「あぁ、では準備を始めるぞ」 「はい!」 ――――… .
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