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「………」
斎藤さんは私が倒れ込まないように支えてくれた……ただ、それだけだ。
深い意味も特別な感情もない。
気にすることではないのに、私は意識してしまった。
斎藤さんは親切心でしてくれたことなのに、変なことを考えた自分が恥ずかしい。
熱くなった頬を両手で覆い隠していると、どこからか沖田さんがやってきていたみたいで私の顔を覗き込んでいた。
「どうしたんですか?」
「!!??」
あからさまに私は沖田さんから遠ざかる。
そんな私を、沖田さんはぽかんとした顔で見つめていた。
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