*12 年越し

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一月一日、元旦。 この時代に来てから、初めてのお正月を迎えることになった。 目覚めのいい朝。 今日の仕事といえば、お節の盛り付けと、それを運ぶこと。 私は着替えて、台所に向かった。 既に斎藤さんが準備していると思ったが、台所にいたのは違う人達だった。 「お、美味そうなお節」 「……つまみ食いしちゃう?新八っつあん」 「……大いに賛成だ」 三人は大きく頷いて、まだ手の付けられてないお節に手を伸ばした。 「……何してるんです?」 「「「!!!」」」 三人の肩が同時に震えて硬直した。 恐る恐る振り返り、怯えたような瞳を私に向けた。
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