*12 年越し

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「でも、せっかくのお正月ですから、もう考えるのは止めにします」 「そうだな。考えたって仕方ねぇんだ。お節でも食って忘れちまえ」 「お節は食べますけど…」 もっと土方さんと一緒にいたい。 もっと彼のことを知りたい。 だから、私は彼を初詣に誘うことにする。 「あ、そうだ!お参りしに行きましょうよ。初詣!」 「今…か?」 「はい!」 「……まぁ、同伴者は必要だな」 土方さんは大きな溜息をついた。 「なら、着物に着替えてきな。準備が出来次第行くぞ」 「はい!」 こんなにあっさり承諾してくれたのは今日がお正月だからかな? 何はともあれ、土方さんとのお出かけは嬉しい。 私は自室へ戻ると、以前もらった桜の着物に着替えた。 最初は着付けても汚かったけど、今ではピシッと決められる。 これも進歩だよね。 髪も結っておこうかな。 簡単に、でも完璧に準備を済ますと、私は土方さんの元へ向かった。
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