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空に浮かぶ満月がとても綺麗だったから、私はなかなか寝付けなかったのかもしれない。
まだ二月だから、外は寒かった。
だけど、そんな寒さもあまり気にならないくらいに、月は煌々としていて……私は目を奪われてしまったんだ。
「……そろそろ寝よう」
お月さまを見るのは好きだけど、いつまでも縁側にいれば確実に風邪を引く。
隊士の皆に風邪をうつすような真似はしたくない。
私は部屋に戻ると、その部屋は微かに暖かく、無意識にホッと息を吐いてしまう。
寒いのには変わりないのに、どうしてだろう?
私が畳の上に布団を敷いている時のことだった。
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