日にち薬
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「君……もしかして、知らずに此処へ来たのぢゃないだろうね」 僕は黙って首を縦に振った。 「本当に、知らないの?」 「気がついたら、歩いてたんです。……此処は何処なんですか」 其れには答えず 彼は「嗚呼」と感嘆し 笑みを寄越した。
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